月曜日についに、おばあちゃんがグループホームに入所できました。
グループホームに入所
月曜日は朝からおばあちゃんを連れて病院に行って、まずは健康診断。
そのあと、中華屋さんでランチを食べて、それから銀行に行って、先日おばあちゃんがしてきてしまった手続きの取り消しの手続きなどをあれこれして、使えなくなっていたおばあちゃんの貯金通帳を復活させて無事に年金も下ろして一段落。
「おばあちゃん、今回は何とか貯金通帳を復活させられたけど、あんまり変な手続きばっかりしてたら、貯金通帳を使えなくなっちゃうかもしれないだよ。そうなったら年金も下ろせなくなって困るでしょ」
と私が言うと、
「そんな事言われても、私は聞いてもすぐに忘れてしまってまた同じ事するんだから、ごちゃごちゃ言っても無駄」
と、おばあちゃんはきっぱりと言い放ちました。
「おおお!! 確かにその通り」
と、私は思わず感心しちゃいました。
「おばあちゃんて、頭いい☆」
と私が言うと、おばあちゃんは照れたように笑っていました。
その後、電車に乗ってグループホームに行きました。
スタッフの方も入所している方も大歓迎してくださり、歓迎のパーティーをしていただきました。
おばあちゃんもとても嬉しそうでした。
でも翌日、おばあちゃんに会いに行ったら、おばあちゃんはリビングの一番奥のソファーにぽつんと座って、今にも泣き出しそうな顔で宙を見つめていました。
あんなに悲しそうなおばあちゃんの顔を見たのは初めてでした。
横に座って、どうしたの? と聞いたら、今日は体調がわるくて食欲もない、とおばあちゃんは言いました。
スタッフの人の話では朝ご飯は少し食べけど、昼ご飯は全く食べなかったとか。
この環境が合わないのかな、とかなり心配になりました。
おばあちゃんの元々の住まいはとても綺麗で広々とした2LDKのマンションで、高級家具を置いて優雅に暮らしていました。
グループホームもできるだけ綺麗なところを選んだのですが、それでも元々のおばあちゃんの住まいに比べるとかなり庶民的です。
個室も6畳一間なので、2LDKで一人暮らしをしていったおばあちゃんいとってはかなり狭苦しいかもしれません。
それに、これまでは毎日のようにタクシーであちこちを徘徊しまくって自由気ままに暮らしていたのに、急に、外出するときは常にスタッフと一緒で、お財布もスタッフに預けているので自分では勝手には使えないというような窮屈な環境になってしまい、戸惑いがあるのかもしれません。
もう少しがんばろう
おばあちゃんはいつも、ああしたい、こうしたい、とはっきり言うタイプなのに、何も言わずに、だた泣きそうな顔をしていただけなので余計に気になっちゃいました。
ホームに入ったらいつも周囲に誰かいるので、おしゃべり好きのおばあちゃんはいつも楽しく過ごせるに違いないと私は思っていたのですが、想像していたのと現実はかなり違っていました。
私が心配そうにしていると、まだ新しい環境に慣れていないからだ、とスタッフの方が慰めてくださいました。
それならいいんだけど、もし1週間経ってもおばあちゃんの状態が変わらなかったら、すぐに連れて帰ろうと思います。
そうしたらまたおばあちゃんの徘徊に振り回される日々に戻っちゃうけど、それでも、おばあちゃんに笑顔が戻るなら、そのほうがまだいいかも。
このグループホームへの入所をおばあちゃんに提案したのは私です。
おばあちゃんも気に入っておばあちゃんの意志で入所したのだけど、それでもあんなに元気のない姿を見ると、私の提案は間違ってたのかなって、すごく責任を感じちゃいます。
本当に辛いのはおばあちゃんのほうで私が落ち込んでも仕方がないんだけど、でも、当分立ち直れないかも。
おばあちゃんのあの泣きそうな顔を思い出すと涙が出てきます。
おばあちゃん、私の判断は間違ってたのかな?
おばあちゃんがいつも安全で、そしていつも笑顔でいられるためにはどうしたらいいんだろう…。
認知症のおばあちゃんの事を任されたとき、いい老人施設を見つけて入所できたらそれで任務完了、なんて軽い気持ちで思っていたけど、そんな簡単な事ではなかったようです。
おばあちゃんの安全を確保することは大事だけど、おばあちゃんが幸福でいられるようにしてあげる事のほうがもっと大事です。
認知症の人って普通の記憶力を持っている人と感じ方が違うから、どうしたら幸福だと感じてくれるのか、その辺のところがわからないのだけど、これからも試行錯誤しながら、おばあちゃんが幸せに暮らせるようにできる限りの事をしてみようと思います。
もう少しがんばろう。(・ω・)/