老人の精神薬と認知症

老人ボケの画像

急にボケちゃったおばあちゃんのお世話係をすることになったので、まず、おばあちゃんの現状を把握するためにおばあちゃんのお部屋を探索しました。

すると、病院で処方されたと思われるものすごい量の精神薬を発見。(=◇=;)


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老人に処方される多量の精神薬

薬の画像

数年前におばあちゃんが背骨を傷めて近くの病院に入院したときにお見舞いに行ったとき、色んな精神薬が処方されていたので驚いて院長先生に聞きに行ったら、「老人は鬱病や不眠症になりやすいから予防として鬱病の薬や睡眠薬を飲んでもらっています」というような説明を受けました。

予防でそんな薬を飲むなんておかしいと思って、「おばあちゃんは精神病でもないのにそんな薬を処方しないでください」と院長先生に言ったところ、「うちが出しているお薬は1日で全部体内から消えてしまうお薬ばかりなので全然心配はいりませんよ」と言われたので、「半減期が短いお薬ほど血中の濃度の変化が激しいので身体に負担がかかるんじゃないですか?」とついつい言い返しちゃって院長先生を怒らせてしまいました。

病院の院長先生が素人にそんな生意気な事を言われたら怒るのは当たり前なんだけど、その頃はまだまだお子様だったのでそんな気配りなんてできなかったのです。

そのあとでおばあちゃんに、「あの先生はすごく偉い先生なんだから失礼な事を言っちゃいけないでしょう」と散々怒られちゃいました。

「すごく偉い先生かもしれないけど、あの先生、お薬の事をあんまりよくわかってないのか、わかってて嘘ついてるのかのどちらかだよ」と私が言うと、おばあちゃんは更に激怒。(`(エ)´)ノ_彡

おばあちゃんはその先生の事をすごく信頼していたので、私にはそれ以上どうしようもなくて、その後そのことには一切触れませんでした。

そのときに処方されていたのは鬱病の薬が1種類と睡眠薬が2種類と精神安定剤が1種類だけだったと記憶しているのですが、先日おばあちゃんの部屋から出てきたお薬は、睡眠薬3種類と精神安定剤2種類と鬱病の薬2種類と統合失調症のお薬1種類、とかなり増えていました。

ネットで調べた限りでは、かなり重症な精神病患者でも、そこまで何種類もの精神薬は処方されていないようです。
処方したのは以前に背骨を傷めたときに入院していた病院です。

おばあちゃんに聞くと、病院には胃の不調でお薬をもらいに行っているだけで、精神薬なんかもらっていないはずだと言います。

「じゃあこのお薬は何の薬?」と部屋にあった精神薬を見せておばあちゃんに聞くと、「それが全部胃の薬だ」とおばあちゃんは言うのです。

「これは胃薬じゃなくてものすごく強い精神薬だよ」と私が言ったら、「そんなバカな事はない」とおばあちゃんは笑いながら言います。

う〜ん、なんか変…。(・Θ・;)

単におばあちゃんがボケているだけなのか、それとも病院が胃薬だと言って精神薬を出しているのか…。

ネットで調べると、精神病でもない老人に多量の精神薬を処方している病院が結構あるのだとか。
人の病を治すのは仕事の医者が、儲けのために病気でもない老人を薬漬けにするなんて、なんだか人間不信に陥りそうになってしまいます。

すぐにおばあちゃんを連れて、別の病院に行ってそのお薬を見てもらったところ、「これはひどいですね、急に認知症になったのもこれらのお薬のせいかもしれないのですぐに全部の服用をやめたほうがいいです」と言われました。

ずっと飲み続けていた精神薬をいきなりやめたら離脱症状が出たりしないのかな…とちょっと心配だったので、少しずつ減らしていって何ケ月かかけてやめたほうがいいのでは、と提案したのですが、「今すぐすぱっとやめるべきです」と先生は強く主張。

で、すぱっとやめたら、案の定、1週間目頃からおばあちゃんの体調がわるくなって、2週間目頃には冷や汗だらだらで手も震えて、鼻づまりに頻尿に唇の痺れに胃痛などを訴え始め、麻薬中毒の禁断症状かと思うほどの派手な離脱症状が出て寝込んじゃいました。

その間、うちに泊まってもらってずっと看病していたのですが、3週間目頃から急に元気になっちゃって、ここ数年ずっとよぼよぼしか歩けなかったのが急にしゃんしゃん歩けるようになって、本人もすごく元気になったと言って上機嫌。

おばあちゃんがよぼよぼしか歩けなかったのは足が悪いせいだとばかり思っていたのだけど(本人もそう思っていたらしい)、どうやら強い精神薬の副作用でふらふらしていただけだったみたいです。
ボケも少しよくなってきて、話も通じるようになってきました。

ところが、せっかく元気になったのに、おばあちゃんは自分の家に戻った途端にいつもくせで以前通ってた病院に行って薬をもらってきて飲んでしまいました。

どうして病院に行ったのかとおばあちゃんに聞くと、胃の調子が悪かったから胃薬をもらいにいっただけと言っていました。
でも、もらってきて薬の中身は多量の精神薬。
そのお薬をもらうとき、それが精神薬だというような説明は何もなかったそうです。

本当はお薬は外の薬局で処方してもらうのですが、おばあちゃんの手間を省くために病院の人が代わりに薬局で薬をもらってきてくれて、病院の窓口でおばあちゃんに何の説明もなく渡したのだとか。
おばあちゃんはそれを胃薬だと思って飲んだのだけど、中身は睡眠薬3種類と精神安定剤2種類と鬱病の薬2種類と統合失調症のお薬だったので、またまたボケちゃって、話もうまく通じなくなっちゃいました。(´_`。)
というより、酔っぱらいみたいで呂律も回ってないの…。

せっかく禁断症状も抜けてきたんだからあの病院にはもう行っちゃだめ、とおばあちゃんに言ったのですが、「ちゃんと行かないと院長先生にものすごく怒られちゃうので、お薬がなくなったらすぐに行かなきゃいけない」とおばあちゃんは言います。

その後もおばあちゃんは何度もその病院に行って多量の精神薬をもらってきて飲んでは寝込んじゃって、私がそれを見つけてはお薬を没収するという事を繰り返しで、なんだかもう、もぐら叩きのようできりがありません。



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病院の院長先生と対決!!

医者の画像

ケアマネージャーさんに相談したら、「その薬を処方した病院に薬を出さないように協力を要請してみてください」と言われました。

また、あの院長先生と再び対決するしかなさそうです。
なんかすごく気が重いけど、仕方ないか…。

よし、今度は院長先生を怒らさないように、うまくやるぞー(・ω・)/

世渡りのうまいきゅーちゃんにその話をしたら「菓子折りを持って行けば絶対にうまくいく」と言ったので、菓子折りを買いました。
そして、いざ出陣。

病院に行って、受付で「院長先生にご協力していただきたい事があるのでうかがいました」と告げると、受付の人は「な、なんでしょう…」と戦々恐々とした面持ち。
以前、院長先生を激怒させちゃった問題児だから仕方ないか…。

で、少し待たされて院長室に通されました。

「いつもお世話になっております〜」と出来る限りにこやかにご挨拶して、「じつはおばあちゃんが急にボケちゃいまして、お薬を飲んだことを忘れてまたすぐに飲んじゃったりして、いただいたお薬を多量に飲んじゃうんですぅ〜(>_<)」とできるだけソフトに切り出しました。

「薬を多量に飲むのは危険ですね」と院長先生。

「はい、いただいた分を1回でぜ〜んぶ飲んじゃう可能性もあるので、かなり危険な感じです〜。もしかしたら死んじゃうかも(。>0<。) だから、おばあちゃんにお薬は出さないようにしていただきたいんです〜」

「わかりました。お薬は出さないようにしましょう」

「ありがとうございます〜(‐^▽^‐)」

「おばあちゃんのその症状はおそらくアルツハイマーですね。アルツハイマーはお薬ですぐに治るんですよ」

「えええええ、そうなんすか〜∑ヾ( ̄0 ̄;ノ)」
と、わざと驚いてみせると、

「アルツハイマーは手遅れにならないうちにいいお薬を使えば、すぐに治りますよ」
と、院長先生はにこやかに言いました。

「へええ、医学の進歩ってすごいですね〜(‐^▽^‐)」

「よかったら、アルツハイマーのお薬出しましょうか?」

「考えておきます〜(‐^▽^‐)」
と私が言ったら、院長先生がちょっとむっとなって目の下がぴくぴくしだして、ちょっと気まずい空気…。

そこで、菓子折りをすかさず差し出して、
「先生にはいつも世話になりっぱなしなので、お礼です〜(‐^▽^‐)」
と、いきなり話題を変えてみました。

「いやいや、そんな気を使わなくても」と先生はちょっと嬉しそう。

「いえいえ、本当にもう、おばあちゃんがいつもよくしていただいてるので」

「あははは、ご丁寧にどうも、あはははは」

「あははははは、おばあちゃんが来ても、お薬は絶対に渡さないようにしてくださいね〜(‐^▽^‐)」

「わかりました、わかりました。カルテにそう書いておきます。アルツハイマーのほうは、またいつでも相談に来てください」

「はい、またそのうち〜、あはははは(‐^▽^‐)」

という感じで円満に対決は終了しちゃいました☆

院長先生を怒らせちゃった数年前に比べたら、ちょっと大人になったかな。

大人になるっていうのは、嘘つきになっちゃうっていうことなのかな…。



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